丸亀製麺の高収益型店舗開発プロジェクト。丸亀製麺はうどんメニューの多角化により顧客単価向上に成功していた。一方で既存店舗は店舗毎にデザイン等が不揃いで統一されたブランド体験を提供できていない状況が続いていた。このプロジェクトは、店舗滞在の質、ブランド全体の体験の質向上、更に夜間の集客力向上を通じて高収益型店舗モデルを開発する事であった。1年半のプロジェクトで、大型店、中型店、小型店の計3店舗の旗艦店を開発した。
新たな店舗マスターデザイン開発を目指すとは言え、既存店舗を全て改修していくには莫大な費用がかかる為、私たちは既存店と明らかに異なるデザインアプローチは避けた。そして、既存店の良い点をリストアップして再編集する「店舗体験の再編集」をプロジェクトのコンセプトに掲げて店舗構成要素の編集を行った。既存店の利益率の高い店舗と低い店舗をリスアップして要因を分析し、高い店舗に共通する項目を抽出。また、より理想的な体験を付加して新しいストーリーを開発し、マスターデザインへの落とし込みを行った。
既存店の徹底的な分析を行う為に、国内のモデル店舗計20店舗の空間、顧客体験を視察し、各店舗の図面、動線を検証する事で見えていなかった課題や価値の抽出を行い理想的なブランド体験ストーリーを再編集した。プロトタイプでのオペレーション検証を経て大型モデル店舗を先行開発し、効果検証を経て中型、小型店舗への展開を実装した。
戦略・コンセプト |
0~4month
戦略の整理からコンセプト開発 ・経営者/社員インタビュー |
---|---|
コンテクストデザイン |
4~8month
シナリオ開発からプロトタイピング ・ブランド体験ストーリー開発 |
実装・運用 |
8~18month
各領域に実装 ・ストア設計 |
クライアント:トリドール
総合ディレクション:アーキセプトシティ
デザイン開発:アーキセプトシティ
実施設計施工:トリドール指定施工会社
フォトグラファー:秋倉康介