オリンピック期間中に予定されていた日産自動車のブランドシンボル刷新、新たな旗艦モデル「ARIYA」の同時ローンチ実施も見据えたブランド体験パビリオン。横浜の本社近くの空地を利用し、EVと自動運転が実装された社会を想定した都市体験を構築。3ヶ月間の運営期間中にコロナ渦にも関わらず7万人が来場。来場者の93%が日産への好意度が向上し、30%がARIYAファンクラブに入会した。
私たちはここで日産の技術で構成された都市体験の創出を目指した。コンセプトは、「日産のテクノロジーが人間の可能性を拡張する」とし、新たなテクノロジーで拡張する人間の可能性を実体験に昇華するために神経レベル、日常生活レベル、都市体験レベルで体験展示を実施。また、再生可能エネルギーや自動運転技術、水耕栽培野菜等で運営するカフェを展開した。空間は、新たな日産の空間デザインアイデンティティの開発という役割も合わせ持ち、枯山水や透かしといった日本的なデザインコンテクストを取り込みながら、自動運転車両と自然が共存する優しい都市デザインへと昇華した。
プロジェクト準備期間は24ヶ月。私たちは企画及びデザインの総合監修を担い、プロジェクト進行に向けて戦略と各デザインチームの意志マージ、クライアントとの高度な意思共有コミュニケーションを実行し、巨大プロジェクトを高いレベルでまとめた。
戦略・コンセプト |
0~6month
戦略の整理からコンセプト開発 ・新ブランド戦略の浸透 |
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コンテクストデザイン |
7~14month
シナリオ開発からプロトタイピング ・パビリオン体験シナリオ開発 |
実装・運用 |
15~24month
各領域に実装 ・パビリオン設計・施工総合監修 |
クライアント:日産自動車
エージェンシー:TBWA\HAKUHODO
企画・デザイン監修:アーキセプトシティ
プロジェクトマネジメント:CBRE
建築施工:大洋工業
内装施工:乃村工藝社・博展
他施工協力:
会場運営:TOW
カフェ運営:イートデザインオフィス
インスタレーション:WOW、バスキュール、シラスベータ
フォトグラファー:ナカサ&パートナーズ